- 2 日前
15歳の少女の証言が、なぜアメリカの世論を戦争へと動かしたのか。湾岸戦争の「ナイラ証言」、ボスニア紛争で広がった「民族浄化」という言葉、そして現代のSNSやインフルエンサーを使った広報活動まで、戦争とプロパガンダの仕組みを読み解きます。
政府はなぜPR会社を雇うのか。誰に何を語らせ、どんな感情を引き出すのか。ハル・アンド・ノートンやローダー・フィンの事例を通して、広告と広報の違い、そしてニュースや政治発言の背後で働く戦争広告代理店の役割を解説します。
さらに、2025年の公開資料を手がかりに、イスラエルが米国のPR会社やインフルエンサーを使う現代の情報戦にも触れます。戦争報道、国際情勢、メディアリテラシー、世論操作、政治プロパガンダに関心がある人に向けた、歴史と現在をつなぐ考察です。
戦争プロパガンダ、PR会社、湾岸戦争、ボスニア紛争、民族浄化、ナイラ証言、インフルエンサー広告、SNS広報、国際ニュースの裏側を知りたい人におすすめです。歴史解説や時事分析としても、戦争と世論の関係を学ぶ資料としても役立ちます。
政府はなぜPR会社を雇うのか。誰に何を語らせ、どんな感情を引き出すのか。ハル・アンド・ノートンやローダー・フィンの事例を通して、広告と広報の違い、そしてニュースや政治発言の背後で働く戦争広告代理店の役割を解説します。
さらに、2025年の公開資料を手がかりに、イスラエルが米国のPR会社やインフルエンサーを使う現代の情報戦にも触れます。戦争報道、国際情勢、メディアリテラシー、世論操作、政治プロパガンダに関心がある人に向けた、歴史と現在をつなぐ考察です。
戦争プロパガンダ、PR会社、湾岸戦争、ボスニア紛争、民族浄化、ナイラ証言、インフルエンサー広告、SNS広報、国際ニュースの裏側を知りたい人におすすめです。歴史解説や時事分析としても、戦争と世論の関係を学ぶ資料としても役立ちます。
カテゴリ
🗞
ニューストランスクリプション
00:00どうもみなさんこんにちはハルカンタです まずはこちらの映像をご覧
00:04ください
00:041990年15歳の少女がアメリカの議員たちを前
00:08に涙ながらに証言しました イラク軍の兵士がクウェ
00:12ートの病院へ押し入り赤ちゃんを保育器から取り出して
00:15冷たい床の上に放置した
00:18少女は自分がその光景を目撃したと語りました この証言は
00:23アメリカのテレビや新聞で大きく報じられ
00:26当時のブッシュ大統領もイラク軍の残虐性を
00:30示す話として繰り返し言及しました しかしその舞台裏では
00:35少女が証言する場を整え政治家やメディアへ届ける
00:39ために
00:40アメリカの大手PR会社が動いていました 戦争になると政府
00:45はなぜこうした広告会社を雇うのでしょうか
00:48戦争を始め継続するためには兵士や武器だけでなくこの軍
00:54事行動は必要だと 国内外の人々に納得してもら
00:58うことも重要です
00:59そのために何を取り上げ誰に語らせどんな言葉で伝
01:04えるのかを考える人たちがいます 今回は湾岸戦争で注目
01:09を集めた少女の証言とボスニア紛争で広がった
01:12民族浄化という言葉そして現在の sns やインフルエンサー
01:18を使った戦争 pr を取り上げます
01:21戦争で pr 会社は何をしてきたのかそしてその方法は現在ど
01:27のように変わっているのか ぜひ最後までご覧ください
01:30まずは冒頭で紹介した少女の証言から見ていきます 1990年8月
01:36サダムフセイン政権下のイラク軍が隣国
01:39クエートへ進行しました イラク軍は短期間でクエートの
01:44ほぼ全土を占領し国連安全保障理事会は撤退を
01:48要求します
01:48アメリカは中東へ軍を派遣しましたがイラク軍をク
01:53エートから追い出すために実際に 武力を使うべきか
01:56どうかについては議論が続いていました
01:58そのおよそ2ヶ月後の10月10日にアメリカ議会
02:02の議員らで作る 議会人権議員連盟がイラクに
02:07よる人権侵害について証言を聞く会を開きました
02:10ここに登場したのがナイラと名乗る15歳の少女です
02:14家族の安全を守るためとして苗字や詳しい身元は伏せ
02:19られていました
02:19ナイラは自分がクエートの病院でボランティアを
02:23していたと説明します そして武装したイラク兵が病院へ入
02:27り赤ちゃんを保育器から取り出して冷たい床の上に放置
02:31したと証言しました
02:33まだ15歳の少女が涙を流しながら語る姿は大き
02:37な衝撃を与えました 翌日からアメリカの新聞やテレビ
02:41がこの証言を取り上げ
02:43当時のジョージHWブッシュ大統領も保育器から
02:47出された赤ちゃんの話に繰り返し言及しました イラク軍に
02:51よるクエート占領は複雑な国際問題としてだけではなく赤
02:56ちゃんを殺す残虐な軍隊を止めるべきだ
02:59という誰にでも理解しやすい話としても広がっていったんです
03:03ナイラの証言からおよそ3ヶ月後アメリカを中
03:07心とする多国籍軍はイラク軍への攻撃を始め
03:10湾岸戦争が本格化します もちろんこの証言だけで戦争
03:16が始まったわけではありません
03:18イラクによるクエート占領石油や中東の安全保障
03:22をめぐる各国の利害 国連決議など軍事介入には
03:26複数の要因がありました
03:28イラク軍による殺害や略奪拷拷問などの深刻
03:32な人権侵害も実際に起きています それでもナイラの証
03:36言はアメリカ国民に
03:38イラク軍の残虐さを印象付ける上で大きな役割
03:42を果たしました しかしこの話には続きがあります戦争が終わった
03:46後ナイラが一般のクエート人少女ではなく
03:50当時の中米クエート大使の娘だったことが明らかにな
03:54ったのです 彼女の父親はアメリカ政府にクエートへの
03:58支援を働きかける立場にありました
04:00しかし証言を聞いた多くの人にはその事実が知らされて
04:05いませんでした さらに人権団体や報道機関が戦後に現
04:10地を調べると
04:11イラク兵が赤ちゃんを保育機から取り出して死亡させ
04:15たという証言を裏付ける 信頼できる証拠は確認できませんでした
04:19国際的な人権団体アムネスティインターナショナル
04:23も当初は同様の話を報告していましたが 後にこの主張を
04:27裏付ける信頼できる証拠はないと修正しています
04:31ナイラの証言を準備し広める上で関わっていたのが
04:34アメリカの大手PR会社 ヒル&ノウルトンでした
04:39この会社にPRを依頼していたのは自由クエイトのための市
04:43民という団体です 名前だけを見ると市民が自主的に集
04:48まった団体のように見えますがその活動には
04:50クエイト政府から多額の資金が提供されていました クエイ
04:54ト側がPR会社へ支払った金額は1000万ドル前後
04:58現在のレートで換算するとおよそ15億円だったと報じ
05:02られています PR会社は証言者の準備を手伝い
05:06政治家や報道機関へ情報を届けアメリカ国内で
05:10クエイトへの支持を広げる活動を行いました 一人の少
05:14女の証言が政治家や報道機関によって繰り返し伝
05:18えられることで複雑な国際問題は残虐なイラク軍を
05:22止めるべきだという
05:23わかりやすい善悪の話になりました イラクはなぜクエイ
05:28トへ侵攻したのかアメリカはなぜ中東へ軍を送
05:32るのか
05:32こうした問題を理解するには長い説明が必要です しかし兵
05:37士が赤ちゃんを保育機から取り出したという話はわずか数
05:42秒で人々の怒りを引き出せます
05:44数字や外交交渉の話よりも一人の子供が苦し
05:48む話の方が人の感情を強く動かします PR会社はその
05:53ことをよく理解していました
05:55ここで広告とPRの違いを簡単に説明しておきます 広告
06:00はテレビや新聞 youtube などの広告枠を買って情報を伝
06:05えるものです
06:06見る側にもお金を払って出している広告だとわかります 一
06:10方のPRはニュースや新聞記事政治家の発言などで
06:14自分たちが広めたい話を取り上げてもらうために
06:18働きかけます
06:19誰を記者に紹介するのかどの写真や証言を渡す
06:22のか どんな言葉ならニュースになりやすいのか
06:25普通の報道に見えてもその裏でPR会社が動いている場
06:30合があります この動画では戦争当時国の広報を受け負うこう
06:35したPR会社をわかりやすく
06:37戦争広告代理店と呼びます ナイラが語った保育機
06:42の話は後の調査で裏付けられませんでした
06:44では戦争広告代理店の仕事は裏付けのない話を広
06:49めることなんでしょうか 必ずしもそうではありません
06:52実際に起きた出来事の中から何を強調しどんな言葉で
06:57伝えるかによっても人々が 戦争に抱く印象は大き
07:01く変わります
07:02それを示すのが1990年代のボスニア紛争です かつ
07:07てヨーロッパ南東部にはユーゴスラビアという国があり
07:10ました
07:10異なる民族や宗教を持つ人々が一つの連邦国家
07:14の中で暮らしていました しかし指導者だった地頭の死や
07:18冷戦の終結を経てユーゴスラビアを構成していた
07:22共和国が次々と独立へ動きます
07:241992年ボスニアヘルツゴビナも独立しました しかし
07:29独立を支持する勢力とそれに反対するセルビア人勢力
07:33の間で戦争が始まります
07:35セルビア人勢力は隣国セルビアなどから支援を
07:39受けながら各地を制圧しました 住民を民族や宗教を
07:43理由に追放し収容所へ入れ殺害する事件も相次
07:47ぎます
07:47一方独立したばかりのボスニア政府は軍事的に弱
07:52く アメリカやヨーロッパから支援を得る必要があり
07:55ました
07:55しかし当時のアメリカではボスニアがどこにあるの
07:59かさえ知らない人も多く 遠い地域で起きている複
08:03雑な内戦として受け止められていました
08:05そのためこの紛争への介入に世論は消極的でした そこで
08:10ボスニア政府が依頼したのがアメリカのPR会社ル
08:14ーダーフィンです
08:15ルーダーフィンは記者やテレビ局政治家人権団体へ
08:19情報を送り ボスニア政府の関係者がメディアへ
08:23出演する機会を作りました
08:24当時のボスニアの外務大臣ハリス・シライジッ
08:28チには限られた時間で何を伝えるべきかを助言しました
08:32当時はインターネットやSNSが普及する前です PR会社は
08:37記者や政治家の連絡先を整理し
08:40ファクスなどを使って情報を送り続けました その中
08:43で世界に広がったのがエスニッククレンジング
08:46日本語で民族浄化と訳される言葉です この言葉自体を
08:51ルーダーフィンが作ったわけではありません
08:54旧ユーゴスラビアでは以前から使われすでに海外の
08:58報道にも登場していました ルーダーフィンはセルビア人勢
09:01力による住民の追放や殺害を説明するとき
09:05短く強い言葉として民族浄化を積極的に使いました 村
09:10へ兵士が入り住民に銃を向けて家を追い出す
09:14男性を連行し女性や子供を別の地域へ運ぶ 家
09:19や宗教施設を破壊しその地域から特定の民族をい
09:23なくする
09:24こうした出来事を一つずつ説明すれば長い時間がかか
09:28ります しかし民族浄化という一言を使えば何が行われている
09:33のかを短いニュースの中でも伝えることができます
09:36さらにセルビア人勢力が運営する収容施設の写
09:40真や証言が報じられると pr 会社はアメリカのユ
09:44ダヤ系団体などへ情報を届けました
09:46収容所や民族浄化という言葉はナチスドイツによ
09:50る迫害を連想させ セルビア人勢力への批判を
09:54強めていきます
09:55こうして複雑なボスニア紛争は次第に良い側と悪
10:00い側という わかりやすい構図で受け止められるようになりました
10:04ボスニア政府側への同情とセルビア人勢力への
10:07批判が強まり 1995年にはナトーがセルビア人勢力へ
10:12の空爆を行い同じ年に和平合意が結ばれます
10:16もちろんこのボスニア紛争においても国際社会を
10:20動かしたのは pr だけではありません
10:22住民の追放や収容所民間人の殺害など現地で
10:26実際に起きた 深刻な犯罪が報じられたことも各国の
10:31対応を変えました
10:32この点にナイラ証言との大きな違いがあります ナイラ
10:36が語った保育機の話はその後の調査で裏付けられ
10:39ませんでした
10:40一方民族浄化という言葉が指していた住民の追放や殺
10:45害は実際に起きていました
10:46ボスニア紛争では pr 会社が実際には起きていない犯
10:51罪をでっち上げたわけではありません
10:53現実に起きている数多くの出来事の中からどの事実
10:57を取り上げ どんな言葉で伝えれば国際社会が動
11:00くのかを考えていました
11:02だからこそ戦争 pr を見抜くのは簡単ではありません
11:06明らかな嘘であれば事実を調べて否定できます
11:10しかし本当に起きた出来事の中から一方に都合の良い事
11:14実だけが選ばれ強調されている場合 その発信を嘘だ
11:19という一言で片付けることはできません
11:21そして現在戦争 pr の方法はさらに変化しています
11:261990年代には pr 会社が新聞社やテレビ局政治家へ情
11:32報を届けていました
11:33現在ではそれに加えてインフルエンサーや sns 広告を使
11:37い特定の人たちに狙いを定めて情報を届ける方法
11:41も使われています
11:42私たちが生きる現代では戦争はどのように pr されている
11:47のか
11:48その実態を見ていく前に少しだけお知らせをさせてください
11:51私原カンタは世界を無視しない大人になるためにという本を自
11:54費出版しています
11:55私自身が国際協力の活動を始めた原点について
11:59書いた一冊です
12:00興味のある方はぜひ動画下のショップからお買い求めください
12:03一冊700円です
12:04全国各地で講演会も行っています
12:06国際協力や社会貢献戦争や平和をテーマに
12:09原カンタの講演会の開催にご関心のある企業や教育
12:13機関の皆様
12:13概要欄のリンクからお気軽にお問い合わせください
12:162025年アメリカ司法省に提出された資料から
12:19イスラエルの外務省がアメリカの民間企業に
12:22広報活動を依頼していたことが分かりました
12:25例えばある pr 会社は14人から18人のインフルエンサーを
12:30起用する
12:30総額90万ドルの計画を進めていました
12:33インスタグラムやティックトック
12:35youtube x などで毎月25本から30本のコンテンツを発
12:40信することが想定されていました
12:43また別の会社はアメリカ西部の福音派キリスト教
12:48徒へ働きかける契約を結び
12:50教会などを対象にした発信を計画していました
12:53これは誰にでも同じ情報を見せる手法ではありません
12:57宗教や関心
12:59普段見ている投稿などに合わせて対象を絞り
13:02その人に響きやすい内容を届けるんです
13:05しかも政府が出した広告としてではなく
13:09普段フォローしているインフルエンサーの言葉として
13:12私たちの目に入る場合があります
13:14新聞社やテレビ局を通さなくても
13:17特定の人たちへ直接働きかけられるようになったことが
13:21現代の戦争PRの大きな特徴です
13:24外国政府がPR会社と契約すること自体は違法ではありません
13:28またPR会社が関わっているからといって
13:31その発信が全て嘘になるわけでもありません
13:34イスラエル政府はハマスによる攻撃や人質被害
13:38自国が直面する安全保障上の脅威を国内外に訴えて
13:43います
13:43しかしそれだけで戦争の全体像を捉えることはできません
13:47ガザで民間人の犠牲や避難が続き
13:51深刻な人道危機が起きていることも同時に見る必
13:54要があります
13:54どちらの被害を前面に出すのか
13:57どの写真を使うのか
13:59誰の証言を届けるのか
14:01それによって同じ戦争でも人々が受け取る印象は大
14:05きく変わります
14:061990年の湾岸戦争では少女の証言が
14:10ボスニア紛争では民族浄化という言葉が
14:13人々の戦争に対する受け止め方を変えました
14:17そして今戦争をめぐる発信は
14:19インフルエンサーの投稿やSNS広告として
14:23私たちのスマートフォンに届きます
14:25昔の宣伝ポスターであれば
14:27私たちはプロパガンダだと気づきやすいでしょう
14:30しかし現代のプロパガンダは
14:32ニュースや専門家の解説
14:34誰かのSNS投稿という見慣れた姿で現れます
14:38だからこそ強い怒りや恐怖を感じる発信を見た時には
14:43立ち止まる必要があります
14:44誰がお金を出し何を感じさせようとしているのか
14:48そしてその説明から何が向けをしているのか
14:51被害を訴える声を否定する必要はありません
14:54ただ一つの強烈な証言だけで
14:57軍事行動まで正しいと判断して良いのかは別の問題です
15:02戦場で何が起きたのかだけでなく
15:04自分がどの証言や映像を見て
15:06なぜこの軍事行動は必要だと思ったのかまで振り返る
15:11それが世界を少しでも正しく見るために
15:14必要な姿勢だと思います
15:17今回の動画を見て皆さんは戦争にPR会社が関わることを
15:22どのように感じたでしょうか
15:23ぜひコメント欄で皆さんの意見を聞かせてください
15:26ハラカンタのチャンネルでは
15:27世界で起きている戦争や社会問題について
15:30ニュースの表面だけでは見えない事実を発信しています
15:34次にニュースを見た時
15:35その情報を誰が何のために伝えているのかまで
15:39考えられるようになる
15:40そんな動画をこれからも届けていきますので
15:42ぜひチャンネル登録をよろしくお願いします
15:45私が運営するオンラインサロンシナジーでは
15:47今回のような簡単には答えが出ない国際問題について
15:50様々な立場や経験を持つメンバーと
15:53意見を交わしながら学んでいます
15:54ハラカンタのYouTubeを見た後
15:56もう一歩踏み込んで学んでみたい方
15:58自分に何ができるのかを考えたい方は
16:00概要欄のリンクからホームページをご覧ください
16:02ということで今回も最後までご視聴くださり
16:04ありがとうございました
16:05また次回の動画でお会いしましょう