00:00どうもみなさんこんにちは原カンタです まずはこちらの画像をご覧ください
00:04こちらは今から10年前2016年の熊本地震が起きた直後
00:09当時のツイッター現在の x に投稿されたものです 街中に
00:14立つライオンの写真とともに地震のせいで近く
00:16の動物園からライオンが放たれた
00:19という内容が投稿されました記憶にある方もいるのではないでしょう
00:23か しかし結論から言うとこれは完全なデマでした
00:27写真は熊本ではなく南アフリカで撮影されたものです それ
00:32にも関わらずこの投稿は2万回以上リツイート
00:35拡散され熊本市動植物園には100件を超える問い合
00:40わせが寄せられました 投稿した男性は義兄業務妨害
00:43の疑いで逮捕されその後不寄所処分となっています
00:47それから10年が経った2016年7月28日 熊本県を震源と
00:52するマグニチュード7.1の地震が発生し最大震度
00:567を観測しました
00:58被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げ
01:00ます 今回も地震の直後から sns 上では様々な誤情報や
01:05価格的な根拠のない投稿が出回り始めています
01:08防災危機管理サービスを手掛けるスペクティは今回
01:12の地震後に広がった投稿を分析しています イオンモール熊
01:16本では実際に爆発事故が起きましたがその状況を伝える
01:20投稿の中には
01:212024年の野戸半島地震の際富山県の別の商業
01:25施設で撮影された映像も含まれていました また同じ住所
01:30とほぼ同じ文章を使い助けを求める人の名前
01:34だけ変えた救助要請も複数のアカウントから投稿さ
01:37れていました
01:38さらに被災者を装い qr コードから送金を求める
01:42投稿も確認されています 以前の予言が的中した今回の地震
01:47は人工的に起こされたといった
01:49科学的な根拠のない投稿も x を中心に見られます
01:53こうした問題は今回に限ったものではありません
01:56地震が起きるたびに過去の写真や動画が現在の被害
02:01として使い回され 地震の予言や人工地震を主張
02:05する投稿が現れます
02:062016年の熊本地震から10年 その間災害が起きるた
02:11びに行政やメディアは偽情報に注意するよう呼びか
02:15けてきました
02:16総務省も今回の地震を受け情報源や画像の審議
02:20などを確認し インターネット上の偽情報ご情報に注意
02:24するよう呼びかけています
02:26それでも同じような問題が繰り返されています むしろ10年前よ
02:31り状況は悪くなっている気すらします
02:33なぜ災害が起きるとデマが広がるのでしょうか SNS
02:38の情報には気をつけようと分かっていても目の前に今
02:41すぐ拡散してくださいという投稿が現れた時
02:45冷静に立ち止まれるとは限りません 今回はいくつかの研
02:49究と実際の事例をもとに災害時にデマが広が
02:52る
02:523つの理由と情報を共有する前に確認すべきこと
02:56を解説します ぜひ最後までご覧ください
02:59災害時にデマが広がる一つ目の理由は救助に
03:02関する情報ほど確認よりも拡散が優先されやすい
03:06からです
03:07もし本当なら一刻を争うと考え 投稿の出どころや時刻
03:12を確認しないまま共有してしまう
03:15人を助けたいという善意が結果的に偽情報の拡散を手
03:19助けしてしまうことがあります
03:212024年の野戸半島地震では発生後24時間にXへ投
03:26稿された救助関連の情報を情報通信研究機構N
03:31ICTが分析しています
03:33NICTがXから収集した日本語の救助関連投稿1091
03:39件を分析したところ104件およそ1割がデマとみら
03:43れました
03:43同じ基準で分析した2016年の熊本地震では573件の
03:49うち1件でした
03:50この分析の範囲では偽情報とみられる投稿の割合は
03:54およそ55倍になっています
03:56偽の救助要請だけでなくもともとは正しい情報でも救
04:01助後まで拡散され続ければ新しい救助要請を埋もれ
04:05させる恐れがあります
04:06一刻を争う状況だからこそ確認できていない情報を拡
04:11散しないことが重要です
04:13災害時にデマが広がる2つ目の理由は情報が
04:17足りない時ほど人々が断片的な事実をつなぎ合わ
04:20せ何が起きたのかを説明しようとするからです
04:23アメリカワシントン大学のケイト・スターバードは
04:27同僚のエマ・スパイロと共に2023年の論考噂
04:31には法則があるで
04:32災害やテロが起きた直後SNS上に情報が集まり噂
04:37が生まれる仕組みを説明しています
04:39大きな災害が起きると現地の写真や目撃情報
04:43報道個人の推測などが次々とSNSへ投稿されます
04:48多くの人がそれらを共有しながら何が起きている
04:52のかを理解しようとします
04:53こうした情報共有が安否確認や救助につながること
04:58があります
04:58一方公式情報が少なく何が事実かわからない段階では
05:03誤った説明が作られることもあります
05:06例えば曖昧な目撃情報に別の人の推測や無関係な
05:11写真が結びつけられ
05:12繰り返し共有されるうちに確認されていない話が事
05:17実のように広がってしまうんです
05:19つまり災害時のデマは誰かが最初から嘘を作り意
05:23図的に広めることで生まれるとは限りません
05:26複数の人が断片的な情報を繋ぎ合わせる中で
05:31結果として事実とは違う話が作られることがあるんです
05:35これは災害時だけの問題ではありません
05:38このチャンネルで最近取り上げた宮崎県川南町の養豚場火
05:43災でもよく似たことが起きました
05:452026年4月宮崎県川南町の養豚場で火災が発
05:50生しおよそ5700頭の豚が死にました
05:53火災の原因について確かな情報が出ていない段階からSN
05:57Sではイスラム教徒による放火だとする投稿が広
06:01まりました
06:02イスラム教では豚肉を食べることが禁じられている
06:05その一つの事実から根拠もないまま火災とイスラム
06:09教徒が結びつけられたのです
06:11しかし少なくとも放火だという主張を裏付ける根拠は示
06:16されていません
06:17今回の地震でも事実が十分に確認されていない段階から
06:21この地震は人工的に起こされた
06:24以前から予言されていた政府やメディアが真実を隠している
06:28といった投稿が広がっています
06:30大きな地震の直後は被害の全体像も今後どの
06:34ような揺れが続くのかもすぐには分かりません
06:37そうした時まだ分からないという説明よりも誰かが起こした予
06:42言されていたという断定の方が人の目を引きやすくな
06:46ります
06:46現在の科学では地震が起きる日時場所規模を事前
06:51に正確に予測することはできません
06:54公式の情報がまだ出ていないからといってSNS上の主
06:58張が正しいことにもなりません
07:00確認できた事実と誰かの推測を分ける分からないことを
07:05根拠のない説明で埋めず判断を保留することも重要です
07:10災害時にデマが広がる3つ目の理由は注目や
07:13利益を得るために意図的に偽の情報を投稿する人
07:17がいるからです
07:18これは災害時に限った問題ではありません
07:21注目を集めフォロワーや
07:23注目を集めフォロワーや閲覧数を増やしたい
07:27広告収益を得たい 混乱する人の反応を楽しみたい
07:31あるいは被災者を装ってお金を騙し取りたい
07:35目的は様々です
07:362016年にライオンのデマを投稿した男性は警察の調
07:41べに対し悪ふざけでやったと話したと報じられています
07:45投稿が2万回以上拡散された後にはリツイート数が増
07:49えたことを喜ぶ内容も投稿していたとされています
07:52ただしデマを作る人がいるだけでは何万人もの人には届き
07:57ません
07:57それを見た人たちがさらに共有することで広がっていきます
08:012018年MITの研究チームはツイッター上で拡散され
08:06複数のファクトチェック機関が審議を判定したお
08:10よそ12万6千件の情報を分析しました
08:13その結果誤った情報は正しい情報よりも早く広がりよ
08:18り多くの人に届く傾向が確認されたのです
08:21誤った情報には意外な内容が多くそれを見た人の反
08:25応には驚きや恐怖嫌悪といった感情が多く現れていました
08:30研究チームはこうした意外性や感情の動きが誤情報
08:35の広がり方に関係している可能性を指摘しています
08:38つまり誰かが注目や利益を求めてデマを作り
08:43それを見た人たちが意外性のある内容や感情を刺
08:47激する内容に反応して共有してしまう
08:50この2つが重なることで誤情報は急速に広まっていきます
08:54さらに今は生成AIがあります
08:572016年のライオンのデマでは投稿者はインターネット上から
09:02地震とは無関係な写真を探して使いました
09:05しかし現在は実際には存在しない被害の画像や映像
09:10最もらしい救助要請の文章を短時間で作ることがで
09:14きます
09:14デマを作るために必要な時間と手間は10年前よりも
09:18大幅に小さくなりました
09:20しかも現在のSNSでは投稿への反応がフォロワーの
09:25増加や
09:26収益につながることもあります
09:27特にXでは閲覧数を稼ぐことだけを目的に話題になって
09:32いる投稿へ
09:33内容の薄い返信を繰り返すアカウントがインプレ
09:37ゾンビと呼ばれています
09:38災害に関する投稿もこうしたアカウントに利用されること
09:42があります
09:42嘘を作りやすくなりそれによって注目や利益を得
09:47られる
09:47そして感情を動かされた人たちがその情報をさらに共
09:52有する
09:53こうした変化は現在の災害時にデマを広げやすくして
09:57いる大きな要因の一つです
09:59ここまで災害時にデマが広がる理由を3つに分けて
10:03説明してきました
10:04ではSNSで気になる情報を見つけた時
10:07私たちは何を意識すればいいのでしょうか
10:10ここで一つ興味深い研究を紹介します
10:13その前に一つだけお知らせを挟ませてください
10:16私原カンタは世界を無視しない大人になるためにという本を自
10:19費出版しています
10:20私自身が国際協力の活動を始めた原点について
10:24書いた一冊です
10:24興味のある方はぜひ動画下のショップからお買い求めください
10:272021年に科学誌ネイチャーに掲載された
10:31正確さに注意を向けることで
10:33オンライン上の誤情報を減らせるという研究があります
10:37研究チームは複数のアンケート実験と
10:40実際のツイッター利用者を対象にした実験を行いました
10:43その結果参加者はニュースが正しいかどうかを尋ねら
10:47れた時には
10:48本物と偽物を比較的よく見分けることができました
10:52ところが同じニュースをSNSで共有するかと尋ねら
10:56れると
10:57正しい情報と誤った情報の区別が弱くなったのです
11:01多くの人は正確な情報だけを共有することは大切だ
11:06と考えています
11:07それでも実際に共有する時には
11:09正確かどうかへ十分に注意を向けていない場合があるんです
11:14さらに研究では利用者に一つのニュースを見せて
11:17これは正確だと思いますかと尋ねました
11:20するとそれだけでもその後に共有されるニュースの正確性
11:25が改善したんです
11:26つまり共有する前にこれは本当だろうかと
11:31ワンクッション考える時間を作るだけでも
11:34ご情報を広げる可能性を減らせるということです
11:37だからこそまず必要なのは
11:39共有ボタンを押す前に一度立ち止まることです
11:43その上で確認したいポイントは3つあります
11:461つ目は誰が何を根拠に発信しているか
11:50自治体や警察、消防、気象庁、報道機関が出した情報
11:56なのか
11:56それとも出どころのわからない文章や画像が転載されて
12:00いるだけなのか
12:01スクリーンショットだけが回ってきた場合には
12:04できる限り元の投稿まで確認してください
12:072つ目はいつどこで撮影されたもののか
12:10投稿された日付が新しくても写真や動画まで新しいとは
12:15限りません
12:15今回も以前の地震で撮影された映像が
12:18現在の熊本の被害として使われました
12:21画像検索を使えば過去にも同じ画像が公開されてい
12:25ないか
12:25確認できる場合があります
12:26ただし検索で見つからないからといって
12:29本物だと証明されたわけではありません
12:32生成AIで一から作られた画像には
12:35元になった写真が存在しないからです
12:373つ目は他の情報源でも確認できるか
12:41自治体や消防、複数の報道機関などが
12:44同じ内容を伝えているかを調べます
12:47災害直後には公式情報がまだ追いついていないこともあります
12:51だからこそ他に裏付けが見つからない段階では
12:55事実だと決めつけず拡散を保留することも大切です
12:59特にタイムラインで救助要請を見つけた場合は
13:02元の発信者や投稿地獄、正確な場所、すでに救助
13:06されたという
13:07更新がないかを確認してください
13:09確認できない情報をそのまま通報したり拡散したりすること
13:14は避けるべきです
13:15寄付を考えている方は自治体や活動実績と
13:18お金の使い道を確認できる団体など
13:21信頼できる窓口を利用してください
13:23信頼できる寄付先については前回の動画の概要欄に
13:27まとめています
13:27必要な方はそちらも合わせてご覧ください
13:30災害が起きた時、自分にも何かできないかと思う方は多
13:34いと思います
13:35もちろん現地で活動したり寄付をしたりする支援も
13:39あります
13:39ただ、誰もが大きな行動を起こす必要はありません
13:43確かめられない情報を広めない
13:45古い救助要請を拡散し続けない
13:47正しいと確認できた情報だけを必要な人へ届ける
13:51時にはあえて何も共有しないことも正しい行動です
13:55誰もが情報を発信できる今
13:58混乱を増やさないことも
14:00私たちが被災地のためにできる支援の一つだと思います
14:32今回はいくつかの研究を基に
14:33ご覧くださいこのチャンネルではこれからも世界で起きている問題や情報と
14:37も正しい向き合い方についてできる限り事実に基づ
14:41き多角的な視点から解説していきます
14:43今後の動画も見逃さないようぜひチャンネル登録をよろしくお願いします
14:47ということで今回も最後までご視聴くださりありがとうございました
14:51また次回の動画でお会いしましょう